パーキンソン病が血液検査でわかる日が来るかもしれないお話し
こんにちは。笠森です。
先日、パーキンソン病に関して気になるニュースがあったので、今回まとめてみようと思います。
何かの参考になれば幸いです。
パーキンソン病のおさらい
パーキンソン病は、脳内にある神経伝達物質【ドーパミン】が減少する病気です。手足の震えなどが主な症状で、進行すると徐々に体が動かしにくくなっていきます。
現在日本では高齢者を中心に15万人の患者がいるとされる、神経難病です。明らかな症状があらわれるまでに数年かかるため、早期発見が困難とされています。
パーキンソン病の主な症状
- 手足の震え
- 動作が鈍くなる
- 筋肉が硬くなる
- 歩行障害
- 姿勢反射障害
これらの症状が、左右どちらかから症状が始まります。すり足で歩いたり便秘になったりと様々な症状があらわれるのが特徴です。
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パーキンソン病を確実に診断できる検査法は今のところはっきりありません。
パーキンソン病は、一般的なMRIやCT検査、血液検査などでは異常があらわれません。
ではどうして確定診断を下しているかと言うと、「神経内科」での神経学的所見と、L-ドバ製剤と呼ばれる薬を試し、効果があればパーキンソン病と診断されます。
パーキンソン病の問診内容
パーキンソン病が疑われる場合、まず問診によって
動作が遅くないか
手足や体幹がこわばっていないか
手足が震えていないか
などを検査します。具体的に言うと、まっすぐ歩いてもらったり手足の力があるか、こわばりの反応などをみていきます。
もしドーパミンを補う薬に効果があったり、臭いがしなくなったりするとパーキンソン病と確定診断が下されます。
MIBG心筋シンチグラフィの検査を参考にすることがあります
MIBG心筋シンチグラフィ検査とは、心臓の交感神経の状態を調べる検査のことです。
ある特殊な検査薬を服用し、この薬剤が心臓に集まっていくのを画像で確認します。
パーキンソン病の患者さんの場合、この薬剤が心臓に集まりません。
そのため、このMIBG心筋シンチグラフィ検査を参考にして、パーキンソン病と診断されるケースがあります。
パーキンソン病の確定診断までに時間とお金がかかる
パーキンソン病とわかるまでに、MRI検査やCT検査、心筋シンチグラフィ検査を受けると保険が適用されていても5~6万円はかかります。
またすぐにパーキンソンとわかるほど典型的な症状であればよいのですが、そうでない場合は確定診断までに時間がかかってしまうのが現状です。
何の病気かわからず、徐々に症状が悪化していくのに何の対処もできないのは、どれくらいのストレスがかかってしまうのか、患者さんの精神的負担はとても大きいと想像できます。
さらにパーキンソン病はうつ病も併発しやすいため、家族のフォローも欠かせません。
ご家族の負担も計り知れないものがあります。
順天堂大学の研究チームが、血液検査でのパーキンソン病診断法を開発!!
2019年7月2日、順天堂大学の服部信孝教授らが、血液検査によってパーキンソン病かどうか診断する手法を開発したと論文を発表しました。
その内容は、まず健康な方49人とパーキンソン病の方186人の血液を調査。
パーキンソン病患者の血液中の物質の中で、
スペルミンが大幅に少ない
ジアセチルスペルミジンの濃度が高い
ことがわかりました。
この検査法は、早ければ2年後の実用化を目指しています。
もし実用化されれば、パーキンソン病の診断はもちろん、重症度も明確になるのが大きなメリットです。
また運動機能の低下などの症状があらわれる前に、パーキンソン病になるリスクが判明するかもしれません。
スペルミン、ジアセチルスペルミジンって何?
スペルミンとジアセチルスペルミジンとは、ポリアミンと呼ばれる7種の代謝物の中にある物質です。
これらは細胞の分裂を助け、細胞の状態を正常に保ってくれる働きがあります。
細胞が生まれ変わる際に欠かせない物質です。
特にスペルミンは「オートファジー」と呼ばれる、細胞の中のゴミを処理する働きを誘導する作用が強い傾向があります。スペルミンが減ると老化が進み、増えると緩やかになるとされています。
また、スペルミンは認知症の予防にも期待されているのが現状です。
余談ですが「オートファジー」に異常がみられる場合、何らかの神経変性疾患を引き起こす可能性があることが示唆されています。
さらにスペルミンは炎症を抑える働きがあり、動脈硬化を防いでくれる可能性もあるそうです。
パーキンソン病や認知症、動脈硬化の予防になる食べ物
パーキンソン病が血液検査によって時間やお金をかけず、早くわかる日が来るかもしれません。これは朗報です。
しかし現在現在健康な方であっても、加齢によってパーキンソン病や認知症、動脈硬化が起こる可能性は否定できません。
これらの病気を防ぐために、「老化」を少しでも抑えてくれる「納豆」を食べる事をおすすめします。
納豆は、ポリアミンの中でもオートファジー誘導作用の強い、スペルミジンを増やしてくれるからです。
この他にもチーズやきのこ類、貝類や大豆、みそや醤油などにもポリアミンが多く含まれています。
納豆は匂いがあるから苦手な方もいると思います。そのような方はチーズやきのこ類などを積極的にとるように心がけましょう。
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まとめ
今日はパーキンソン病が血液検査によってわかる日がくるかもしれないお話しをさせていただきました。
個人的なお話しで申し訳ありませんが、「症状はあるけど病名はない」状態を1年近く過ごしている私にとってもこれは朗報でした。
希望を捨てずに生きて行こうと思えたんです。
パーキンソン病かもしれないし、精神病かもしれない、はたまた初めに疑われた多発性硬化症かもしれない・・・。
私以外にも現状このような状態の方がいるかもしれません。エラそうかな。と思いつつ、願いを込めて書かせていただきます。
私と同じ苦しみを持つ方が一人でも気持ちが楽になりますように。
今がどんなに苦しくても、一瞬だけでも「幸せ」と思える出来事が訪れます様に。
私のつたない文章をお読みいただき、誠にありがとうございます。